ライフスタイル/南房総・体験レポート

「ミレーニア勝浦」を拠点に、楽しむ!味わう!くつろぐ!体験レポートをお届けします。
海辺の暮らしならではのライフスタイルに触れてみてください。

■レポート一覧

  • 1│船釣り万歳!
  • 2│シーカヤック体験
  • 3│美味!天日干し
  • 4│路線バスの旅
  • 5│痛快!防波堤釣り
  • 6│体感!定置網漁
  • 7│探訪!老舗酒蔵
  • 8│房総産・天然伊勢海老
  • 9│南房総で、春を先取り!
  • 10│旧国道、絶景めぐり
  • 11│SUPで海上散歩
  • 12│大多喜、心の旅。
  • 13│さすらい海岸通り
  • 14│生きた水、 久留里。
  • 15│奥房総の山里へ
  • 16│カフェin 勝浦
  • 17│『八犬伝』の舞台へ
  • 18│人工衛星と対話する勝浦
  • 19│教えて!海藻博士!!
  • 20│行き当たりばっ旅・前編
  • 21│行き当たりばっ旅・後編
  • 22││さあ、アナログでいこう!
  • 23││近くへ行こう!県道82号線ふらり旅 ─ 前編
  • 20│行き当たりばっ旅・後編
 
Vol.24

近くへ行こう!県道82号線ふらり旅 ─ 後編

「ミレーニア勝浦」の西の玄関口にあたる県道82号線。
国道297号線につながる近道としてよく利用するものの
沿線に何があるのか知らないことが多い。
いつも車で通り過ぎてしまう
県道82号線沿線を探索してみた。

 

太平洋を望む秘密基地・奥津城址

 次に向かったのは、上野地区から南に進んだ山の上にあるという『奥津城』址(昔は興津を奥津と書いていた)。「スクーターに乗って県道沿線の魅力を探っている」と正彦さんに話したところ、「興津海岸を眼下に望む『奥津城』址へぜひ行ってみて下さい。地元の『NPO法人 GANAZO』のメンバーが、勝浦の歴史遺産を子供たちに知ってもらおうと何年も掛けて整備しています。隣接する寺院『蘇生山瑞法殿』の境内から見晴らす太平洋は圧巻ですよ」と教えてくれた。

 県道から上野集会場へ向かう細い道に入り、香取神社の石段の前を進んでいくと山深さがどんどん増していく。周囲に民家はまったくない。道はさらに細くなり勾配がきつくなる。本当に城址があるのだろうか?と不安を覚えながら坂を上り切ると『蘇生山瑞法殿』の本堂が現れ、視界が一気に広がった。

 東の串浜あたりから西の行川方面まで一望できる太平洋の大パノラマ。まさに目が覚めるような絶景である。
 『奥津城』址は『蘇生山瑞法殿』のすぐ西側にあり、標高は約120m。伝承によると正嘉二年(1268年)に地元の武士である佐久間氏によって築城され、戦国時代に真里谷氏・正木氏の支配下となり、幾多の戦禍を経て、豊臣秀吉の小田原討伐後に自然廃城となったとある。
 地形が天然の要害だったからなのか、このあたり一体は要害山といい、その山の上にある城は『ようがいの城』と呼ばれ、いつしか訛って『ゆうげの城』という別名がついたという。
 現在、『奥津城』址は、『NPO法人GANAZO』のボランティア活動により散策路や広場が整備され、子供たちが歴史に触れながらのびのび遊べる冒険の森になっている。集落から離れた山の上にある城址は歴史のロマンもさることながら、秘密基地のようなワクワク感にあふれていた。

 城址を後に、再び県道を進む。田畑と民家が連なるのどかな情景を眺めながら走り、荒川小学校入口の交差点を過ぎたあたりで、春風にたなびくのぼり旗に目が止まった。漢字で「珈琲」と大きく書かれている。のぼり旗についつい誘われて横道へ入り、田園地帯に忽然と建つ『カフェ Y.tobe』の前にスクーターを停めた。

心地よい音色に包まれる至福のコーヒーブレイク

 古民家を改装したカフェはよく見掛けるが、ここは平屋の新築一戸建て。田んぼの真ん中にカフェ専用の家を建てるオーナーの心意気に感動すら覚えドアを開けると、見たこともないような大口径のスピーカーが奥に据えられている。
 『カフェ Y.tobe』は、オーナーの藤平喜之さんが、定年退職を機に建てたオーディオルームをベースとするカフェ。当初は自分が楽しむための音響空間だったのだが、「一人で聴いているのもなんだかなぁと思いましてね、心地よい音を聴きながらゆったりと過ごせるカフェを始めてみよう」と一念発起したという。
 店内に入ったとたん、釘付けにされたスピーカーは、千葉市内に工房があるGTサウンド製。室内空間は屋根勾配を活かした吹き抜け天井や天然木の板壁など、スピーカーのポテンシャルを最大限に引き出せるように設計されている。

 音源はアナログレコードとCDがあり、クラシック、ジャズ、ポップスなど様々なジャンルを取り揃え、リクエストに応えてくれる。
 ジャズの定番であるオスカー・ピーターソンの「酒とバラの日々」のアナログレコードをかけてもらったところ、ふくよかで繊細な音色に引き込まれ、心がとろける。鍵盤を弾く指使いやホールの臨場感が伝わる響きに衝撃を受けた。

 そして藤平さんが淹れるコーヒーは、オーディオ同様熱い気持ちが込められている。理想的なコーヒーの焙煎方法、ドリップ方法を求めてカフェを飲み歩き、時には北海道まで出向いてレクチャーを受けたこともあるとか。
 豆本来の味を大切にした中煎りのブラジルで淹れてもらうと、果実のような香りでほのかに甘味を帯びたやさしい味わい。心地よい音色に包まれて過ごす至福のコーヒーブレイクは、例えようもないほど贅沢。時が経つのを忘れてしまいそうだ。

取材協力

カフェ Y.tobe  090-8015-0748 勝浦市貝掛220番地
営業時間/13:00〜18:00 ※季節によって変更あります
定休日/火・水・木曜日

大楠菅原神社で江戸彫刻に出逢う

 カフェで長居をしてしまったが、まだ日の入りまで時間はある。ここから3qほど先にある『大楠菅原神社』に向かってみることにした。地元の人から、拝殿全体に江戸後期を代表する名工の彫刻が施されていると聞き、一度参拝したいと思っていた。
 県道を北上し、夷隅川にかかる小羽戸橋を渡った先を右折。道なりに進んで行くと、水田の中に小島のように浮かぶ『大楠菅原神社』が見えてくる。

 境内には樹齢三百年以上と思しき杉の巨木が林立しており、間近で見上げると崇高な姿にただただ圧倒される。 
 凛と張り詰めた空気の中、拝殿が深い木立に守られるように佇んでいる。
 『大楠菅原神社』は、神社沿革によると元和元年(1615年)に建立されたと伝わるが、その後、火災や原因不明の被災のため破損し、現在の社殿は、嘉永二年(1849年)に新築再興されたものだという。

 参拝し拝殿をつぶさに拝見すると、向拝下、羽目板、脇障子…いたるところに施された精緻な彫刻に驚くばかり。江戸後期の名工として名高い嶋村俊正(しゅんせい)が手掛けた拝殿向拝の竜は、飛びかからんばかりの躍動感だ。精巧な技術はもちろん、見る側の心を動かす構図の素晴らしさに唸るばかりだ。

 いつも何気なく通っていた県道82号線。近すぎて寄り道をする気にもならなかったが、予想を大きく上回る感動体験の連続だった。地元の魅力を発掘する楽しさ、一度味わうとクセになりますよ!

ミレーニア勝浦販売センター TEL:0120-310-391 営業時間:9時〜17時(水曜定休)〒299-5246 千葉県勝浦市興津久保山台6-1 Tel:0470-76-4331 Fax:0470-76-4361 資料請求はこちら 来場予約はこちら