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南房総・体験レポート

南房総・体験レポート

レッツ!爽快トレッキング
房総名低山をゆく

 標高の高い山ばかりが名山とは限らない。わずか300m余りの標高であっても、登山の醍醐味が味わえる名山がある。房総のマッターホルンの異名を持つ鋭い岩峰の伊予ヶ岳。ダイナミックな眺望と暑さを吹き飛ばす爽快感をお届けしよう。

身近で楽しむプチ本格登山

 名山にも色々あり、関東エリア一都六県から選定された「関東百名山」というものがある。千葉県の平均標高は、47都道府県のなかで最も低い45m。名山とは無縁に思われる千葉県だが、標高336.6mの伊予ヶ岳がランクインしている。
 伊予ヶ岳は、房総半島の南端に位置する南房総市の山間部にあり、『ミレーニア勝浦』から登山口まで車で約一時間。鴨川から長狭街道を保田方面に進み、平塚入口交差点を左折し館山方面へ進んだ先にある。名前に「岳」が付く千葉県内唯一の山で、その険しい岩峰は、ほのぼのとした房総の里山の中にあって異彩を放っている。

 登山口には、文和二年(1353年)創祀と伝わる「平群天神社(へぐりてんじんしゃ)」の拝殿が建ち、傍らに登山者用の駐車場がある。
 身支度を整え、「平群天神社」に登山の安全を祈願。社殿後方にそびえる頂上を目指して出発した。 

 登山道はよく整備され、里山ハイキングのような感覚。五分ほど歩くと、上り勾配が一気にキツくなりつづら折りの山道が続く。鬱蒼とした原生林の中を、一歩一歩踏みしめながら登る。道沿いではホタルブクロやアザミなど山野草が目を楽しませてくれる。

 原生林に包まれた山道を登ること約四十分。富山(とみさん)方面との分岐を過ぎ、ようやく視界が広がり、中腹の展望台に到着。富山、御殿山、嶺岡山系など南方向を一望。素晴らしい眺めが、ここまで登ってきた労を癒やしてくれた。
 この先は、いよいよ山頂へ向かう伊予ヶ岳のハイライト。『この先頂上まで、非常に険しい道のりとなります。体力に自信のない方は、ご遠慮ください』と注意書きがあり、気が引き締まる。

ロープ場、鎖場、スリリングな山頂

 急な階段状の道を登りきると、その先は岩肌が露出した急峻な斜面。「房総のマッターホルン」の異名を持つ伊予ヶ岳の本領発揮だ。手袋を着用して岩に手を掛け、斜面にへばりついて登っていく。ちょっとしたボルダリング気分を楽しみながらクリアし、ほっと一息ついていると、その先に、とても房総半島の低山とは思えない鎖場が待っていた。

 鎖の強度を確かめながら腕に力を入れて少しずつ登る。下をチラッと見ると絶壁のよう。スリル満点だ。ロープや鎖が設置された岩場は六カ所ほどあり、高さも5mから10mと様々。アドレナリン全開で岩場を無事に登り終えると、眼前に青空がぱぁっと広がり、伊予ヶ岳南峰の山頂が現れた。

 そして険しい岩峰の頂に立ち、視界を阻むものが何もない超絶パノラマビューに、思わず絶句。遠く東京湾を望み、周囲には複雑に入り組んだ房総丘陵。眼下に山間の集落がジオラマのように広がっている。まるで鳥になったかのような気分だ。

 しばし展望を楽しみ、もう一つの山頂・北峰に向かう。稜線の鞍部を10分ほど歩くとロープ場があり、登りきった先が北峰だ。山頂に立つと、つい先ほどまでいた南峰の鋭い岩峰が眼前に迫り、まさに圧巻。その山容は獰猛な野獣のようだ。
 この迫力、この眺望、この醍醐味、名山と言わずして何と言うのか。山の真価は標高では測れない。

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