ライフスタイル/南房総・体験レポート

「ミレーニア勝浦」を拠点に、楽しむ!味わう!くつろぐ!体験レポートをお届けします。
海辺の暮らしならではのライフスタイルに触れてみてください。

■レポート一覧

  • 1│船釣り万歳!
  • 2│シーカヤック体験
  • 3│美味!天日干し
  • 4│路線バスの旅
  • 5│痛快!防波堤釣り
  • 6│体感!定置網漁
  • 7│探訪!老舗酒蔵
  • 8│房総産・天然伊勢海老
  • 9│南房総で、春を先取り!
  • 10│旧国道、絶景めぐり
  • 11│SUPで海上散歩
  • 12│大多喜、心の旅。
  • 13│さすらい海岸通り
  • 14│生きた水、 久留里。
  • 15│奥房総の山里へ
  • 16│カフェin 勝浦
  • 17│『八犬伝』の舞台へ
  • 18│人工衛星と対話する勝浦
  • 19│教えて!海藻博士!!
  • 20│行き当たりばっ旅・前編
  • 21│行き当たりばっ旅・後編
 
Vol.20

南房総横断、行き当たりばっ旅。─ 前編

どこかに出かけようと思うと、まずネットで検索が当たり前の昨今
あえてスマホなし!カーナビなし!の気ままなドライブへ出かけてみた。
向かったのは、房総半島を横断する長狭街道。
太平洋岸と東京湾岸を結ぶ街道に、どんな発見や出会いがあるのか
行き当たりばっ旅のワクワクをお届けします。

 

 さて今回、なぜ長狭街道をコースに選んだのかというと、特に理由はない。日本“一周”とか大陸“横断”とか、なんとなく楽しい出会いがありそうな旅心をくすぐるワードにそそられ、房総半島南部を“横断”する長狭街道をチョイスしたという次第。コース選定から“行き当たりばったり”という気ままな企画に、管理スタッフの山浦が「面白そう!」と同調し、夫婦で相乗りすることに。今どき珍しいカーナビレスのクルマに乗って長狭街道へ向かった。
 晴天に恵まれた朝。『ミレーニア勝浦』を出て国道128号を小湊、天津を抜けながら鴨川へ向かって南下。天津バイパスのトンネルを抜けると道は直線的な下り坂となり、左前方に雄大な太平洋が見えてくる。
 深く濃い青い海、なだらかにアールを描く砂浜。光を浴びて輝く海に惹かれ、早くも寄り道。ここ東条海岸は、サーファーたちにマルキポイントと呼ばれる人気スポットで、駐車場には県外ナンバーのクルマが多い。

 寄せては返す波音、潮の香りを乗せた風、浜辺で深呼吸すると、自然のエネルギーを吸い込み全身が浄化されるような気分になる。
 クルマに戻り、再び国道128号線へ。長狭街道の起点となる横渚交差点で右折し、保田方面へ。房総半島を横断するルートに入る。商店が点在する市街地を抜けると、素朴な田園風景が広がる。田んぼの向こうには、嶺岡山系が見える。

出会いは一枚の看板から

 のどかな里山風景の中を走っていると、木の看板が目に留まった。道路脇にクルマを停め、見てみると「ガラス工房アルコス」と書いてある。人里離れた農村にガラス工房とは珍しい。看板に誘われるがままに向かってみた。
 道は、クルマ一台がやっと通れるかというくらい細く、曲がり角には道に迷わないように案内サインが立っている。田んぼを横切り、森に入り、道が険しくなる。果たしてこの先に人家があるのかと不安になるほど急な坂を上り切った所に『ガラス工房アルコス』があった。
 工房の建物は、白い漆喰壁の平屋で、どことなくスパニッシュ。扉をノックすると、『アルコス』のオーナー・ソウザ ムリロさんが笑顔で迎えてくれた。

 ソウザさんは耐熱ガラスを使って創作活動を行うガラス工芸作家。13年前にブラジルから来日し、東京や横浜の工房で経験を積み10年前に鴨川に移住したという。
 絵本から飛び出したような建物は、なんとソウザさんがセルフビルドした工房で、敷地内の土を用いた漆喰壁や自動車のフロントガラスのリサイクル品を加工した採光窓など、実に個性的だ。
 自然の風合いを活かした工房内は、温もりのある優しい空気に満ちている。窓辺にはペンダントや置物、オブジェなどの作品が展示されている。

 黒い球体の置物が目に留まり中を覗き込んでみると、無数の星々が輝き、まるで宇宙に煌めく銀河のよう。星雲のリングや木星のような惑星も見える。水晶玉のような神秘性、森の雫のような透明感、これまで見たこともないマジカルな世界がガラスの中に広がっている。

里山のミラクルワールド

 ソウザさんが使う耐熱ガラスは、吹きガラスなどで用いる一般的なガラスに比べて透明度が高く輝きがあり、丈夫で様々な加工が可能だとのこと。耐熱の名のとおり高熱でしか溶けないため、酸素バーナーを用いて1500℃以上という高温の炎でガラスを溶かし、金、シルバーなどを混ぜながら、独創的な作品を創り出している。
 ガラス工芸の歴史は紀元前にまで遡るが、耐熱ガラスの工芸は100年ほど。現在、ヨーロッパやアメリカで人気が高く、イベントも度々開催されているが、日本ではまだ少数派。そんな稀少なガラス工芸を、なぜ鴨川で行っているのか伺うと、鴨川に住む友人を訪ねたときに、純朴な里山風景や静寂な環境に惹かれ移住を決意したのだという。以来10年、森を抜ける風の音、小鳥の声、光、花、満天の星空など、自然からインスピレーションを受け、独自の世界感を描いてきた。2018年には米国ラスベガスで開催された「Glass Vegas Expo」に出展するなど世界へ活躍の場を広げている。

 ソウザさんは創作活動の傍ら、ガラス工芸体験教室を行っており、20分・1時間・4時間のコースを用意している。日本ではまだ少数派の耐熱ガラス工芸を体験できるとは貴重。山浦は、雫型ペンダントを作る初心者向きの20分コースを体験してみることにした。ソウザさんの手ほどきを受けながら、細長い耐熱ガラスのロッドを酸素バーナーの炎に当てていくと、ガラスの先端が溶け水飴のようにグニャリと曲がり始める、ガラスロッドを回しながら形を整え、好みの色を加えてニッパーでつぶす。一本のガラス棒がアートに変化していく不思議。ガラスが自らの意志で形を変えていくようにも感じる。ソウザさんの丁寧な指導のおかげで、初めてとは思えない雫型ペンダントが出来上がった。

 長狭街道沿いに立っていた一枚の看板に偶然目が留まり、『アルコス』を訪ね、今まで触れたこともない耐熱ガラスの世界を体感。自然界のパワーを取り込んだガラス工芸に出逢った感動は大きく、魔法にかかったような気分だ。

取材協力

ガラス工房 アルコス
.04-7097-1782 営業時間/9時〜17時(水曜定休) 鴨川市北風原753-6
体験教室の詳細はホームページでご確認ください│http://atelier-arcos.jp/

後編へつづく
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